きれいな水を守るために無農薬米を作りました。
春
夏
秋
山梨県富士川町にある平林の棚田で作られた無農薬米です。富士山が望める風光明媚なこの地域は、標高800mにあるため、寒暖の差によってお米もおいしく育つ環境です。また近くの山あいには水源があり、水がおいしいところとしても知られています。
残念ながら日本のどこでもお米作りには、今や除草剤の散布が欠かせなくなっており、ここ平林でも高齢化もあって同様です。しかし標高の高い場所の水は、麓の地域にも流れて大きな影響を及ぼします。
きれいな水を守るために、少しでも環境を守ることはできないだろうか? そんな思いに賛同し、無農薬の米作りを引き受けてくれたのが、地元で「Little North(リトル・ノース)」という自然豊かなキャンプ場を営む保坂健次郎さんでした。
お米の種類は、ササニシキを選びました。糖分が少ないので、糖尿病の予防にもなり、体に良い種類と言われています。5月に苗作り、6月に田植えをしました。無農薬の米作りの大変さは、夏の暑い盛りに何度か除草をすることです。なんとか自然な方法で除草をしようと、「タンニン鉄」による除草を試みました。
(「タンニン鉄」の除草法についてはコラム参照)
そして秋。「タンニン鉄」の除草法はどうやら大成功。大きく育った稲には、通常より穂が多くついていました。最近ではすっかり珍しくなった天日乾燥にもこだわりました。収穫時には穂掛けをして、しっかりと太陽の光で乾かしました。平林は昔から縄文の遺跡が多く出る地域です。近年の研究によって、遺跡から武器が出てこないため、縄文人は平和を愛し自然と調和する暮らしをしていたことが明らかにされています。この米作りが、遥か遠い時代の美しい自然とともに生きる生活に少しでも近づくことになったら……。そんな思いからお米に「天空の縄文米」という名前をつけました。
ヒト、多様な動植物、地球環境、ともに健康を守ることを目指したお米です。
商品番号:804495
※12月頃入荷予定です。今しばらくお待ちください。
商品番号:804495
内容量:2kg
原材料:玄米(ササニシキ)
コラム
向かい側に富士山が見える田んぼです
山梨県の平林は、約150人が住む山間の村落。標高700mから800mの地区にありますが、7年ほど前から「オーガニック生活便」は、こちらの民家を借りています。
この地からは縄文時代の遺物もよく出てくることから、古代から住みやすい場所だったのだろうと言われています。
村のシンボルでもある氷室神社には、樹齢1200年という杉の神木が立っています。神社の傍らには、とてもおいしい水が湧き出る水源があり、それが清らかな川となって麓に流れています。
富士山と向かい合うようにのどかな棚田の風景が広がっていますが、村にはお年寄りも多いため、米作りには、除草剤が欠かせないという家も多いようです。
川の水源がある村落なので綺麗な水を守ることが出来ればと、「オーガニック生活便」は、「ここで育てた無農薬の米を販売したい」と提案したところ、地元の保坂健次郎さんが引き受けてくれました。
除草は自然の力(タンニン鉄)を活用
無農薬栽培の米作りにとって一番の難関が除草に手間がかかることです。
偶然にも「オーガニック生活便」スタッフのひとりが雑誌「現代農業」で「タンニン鉄の活用で除草が出来る」という記事を見つけました。
田の水の入り口に、お茶の葉と鉄が入った麻袋を取り付けるのです。そうすると、お茶の葉と鉄が反応して、「タンニン鉄」という成分が出来て、雑草の芽が出るのを抑えてくれるとのこと。おまけに稲のほうも鉄ミネラルのおかげで生育が良くなるとのことでした。
早速、この除草法を試してみることにしましたが、お茶の葉の代わりに葛の葉を使ってみました。葛は繁殖力の強靭さで嫌われものの植物ですが、利用できればまさに「一石二鳥」と考えたからです。
7月の終わりに田を見たところ、たしかにほとんど雑草が生えていませんでした。おまけに稲の生育もとても良いとのことで、長年米作りをしている保坂さんも驚いていました。
有志で集って田植えをしました。
きれいな水を守りたい!
「こんな除草方法を皆に教えてあげれば、この村全体で無農薬米が作れる」と保坂さんの顔が期待で輝いていました。標高が高い村落での無農薬の米作りは、麓の米作りにとっても大きな意味があります。
水源があるこの村から麓へ、そして海にたどり着くまで、きれいな水のまま流れてほしい、自然を大切にした縄文時代の清らかな水のように——。
そんな思いから販売するお米の名前を決めました。
「天空の縄文米」
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