魚の住む清らかな川、豊かな海を守るために・・・
日々使っている洗剤を見直しませんか?
毎日、朝起きてから夜寝るまで、私たちは何げなく洗剤を使っています。
朝のハミガキから始まり、洗顔、洗濯、食器洗い、手洗い、掃除、入浴時は、体を洗い、シャンプーで髪を洗います。使った洗剤はすべて下水へ流れていきます。
でも、その洗剤は、川に流されても安全なものを使っていますか?
残念ながら今の多くの洗剤やハミガキ剤には、洗浄成分として合成界面活性剤が使われています。
合成界面活性剤は、「たんぱく質変性作用」があるために、私たちの体にダメージを与えるとともに、水の生態系を壊して環境汚染となります。
美しい川や海を守るために、しっかりと毎日、使う洗剤を見直しましょう。
何故、合成界面活性剤は、体と環境に悪いの?
今、合成界面活性剤は、ハミガキ、洗顔、洗濯、食器洗い、掃除、ボディソープ、ハンドソープ、シャンプーにいたるまで、あらゆる製品に使われています。
合成界面活性剤は、「たんぱく質変性作用」があるので、肌に触れると、細胞を溶かしてヌルヌルします。
なかなか落ちにくく、流すのに多くの水が必要な上、肌に残ると肌荒れや乾燥肌の原因になります。
もともと自然界にない合成界面活性剤は、主に石油から、または石油と植物を合成して作られます。
合成界面活性剤は、分解しにくく、10年から15年も残るものも少なくありません。その合成界面活性剤を使った洗剤が、川や海に流れ込むと、徐々に微生物や魚の生態系を壊していきます。
特に家庭用の洗剤によく使われているLAS(直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩)は、環境省の「PRTR制度」の中で「第1種指定化学物質」に指定されており、発がん性の危険があるとされています。
長い歴史がある石けんは、安心安全が証明されている
いっぽう私たちのからだや環境にとって安心なのは、自然界で循環できる洗浄成分、石けんです。石けんは動植物の油脂やオイルから作られる天然のもので、5000年もの歴史がその安全性を証明しています。
石けんは、肌の上の汚れに合うと、すぐに分解されてしまうので、川や海を汚しません。また「たんぱく質分解作用」などがないのでヌルヌルせず、水ですすぐとサッと泡が落ち、肌に残らず体にも優しいというメリットもあります。
暮らしの中で私たちもできる「SDGs」
石油産業が登場してから普及した合成洗剤。しかし今は、環境についても真剣に考えねばならない時代です。
最近、よく話題になっている「SDGs(サスティナブルディベロプメントゴールズ)」を知っていますか? これは2015年9月の国連サミットで採択されたもので、国連加盟193か国が2016年から2030年の15年間で達成するために掲げた17の目標です。
その17の目標の中には、私たちの家庭でもできそうな目標もあります。たとえば「海の豊かさを守ろう」、「陸の豊かさを守ろう」という目標があります。
生活の中で、合成界面活性剤を使わずに石けんベースの製品を選ぶことで、「川や海の豊かさを守る」という「SDGs」の目標に貢献できます。
「海や陸の豊かさを守る」ということは、実は、私たちがこの地球で健康に暮らしていくために欠かせないことです。私一人がしてもと考えずに、誰もが前向きに取り組むことで大きな変化が起こるはずです。
まずは、それぞれの家庭から環境汚染物質を出さないために、一人ひとりが、毎日使うものを見直してみませんか?
洗剤は、購入前に成分を確認するクセをつけましょう!
洗剤、シャンプー、ハミガキ剤には、容器に成分が表示されています。でもカタカナばかりでなんだかよくわからないため、ほとんど見ないまま購入している人が多いのでは?
合成界面活性剤の種類は、2000種類以上もあり、とてもわかりにくいのですが、よく使われている代表的なものを覚えておきましょう。
一方、石けんには、「脂肪酸ナトリウム」、「脂肪酸カリウム(液体石けん)」、「石けん素地」 などの表示があります。
ぜひ、成分を見るクセをつけて合成界面活性剤フリーのものを選びましょう。
<よく使われている合成界面活性剤>
- アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム
- アルキルアミンオキシド
- アルキルスルホン酸ナトリウム
- ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム
- ポリオキシエチレンアルキルエーテル
- コカミドプロピルベタイン
- ラウリル硫酸ナトリウム