オーガニック・ガーデナーのすすめ 昔ながらのおいしい野菜をもう一度

オーガニック・ガーデナーのすすめ
昔ながらのおいしい野菜をもう一度

スーパーで販売されている野菜の種は「F1種」

昨今は、コロナ禍で免疫力アップのためにオーガニックに関心が集まり、おうち時間が長くなっていることも重なって、園芸がブームになってきています。庭が無くても、ベランダで野菜やハーブを育てる人も多いようです。

「自分で種から育てれば、農薬も使わないから安心よね」。

ちょっと待ってください。

必ずしもナチュラルとは言い難いのが種なのです。

植物の種には、昔から自家採取によって受け継がれてきた「固定種」と、異なる性質を持った植物をかけ合わせて作る「F1種」という二つの種類があります。

実は、今、スーパーに並んでいる小松菜、ほうれんそう、トマトなどおなじみの野菜のほとんどが、「F1種」から作られたものです。その理由は、大きさや形が揃っているため、消費者受けが良く、流通に適しているからです。

しかし「F1種」のほとんどは、次の種ができないようにされています。それはアメリカで発見された人工的な技術によって、種を作れない操作がされているからです。

そのような「F1種」から出来た野菜は、「不妊植物」とも言われており、安全性について意見が分かれています。

しかし今や農家のほとんどは種を採取しなくなったので、毎年、種苗会社から種を購入して「不妊植物」の野菜を育てて出荷しています。

昔ながらのおいしい味わいの「固定種」

いっぽう「固定種」は江戸時代よりも古くから農家が自分で種を採取して、代々受け継がれてきた種です。「固定種」は、野菜を収穫した後、畑に残した分から種を採取して、翌年も播いて育てることができます。そのため農家は、毎年、種苗会社から購入する必要もなく、まさに持続可能な農業を支えてきたものだったのです。

「固定種」は有機農業にも向いています。代々、その土地で生きていくために必要な環境情報を記憶するという特徴があるので、自家採取を続けていくうちに、その土地の性質や気候に適応していくのです。自らのうちに外界から身を守る強さをつけているので、農薬や化学肥料を使用しなくても病気におびやかされることなく育ちます。

「固定種」の野菜の魅力は、なんといっても昔ながらの味わいがあること。昨今はどうも野菜の味がさっぱりしすぎていると感じている消費者も多いのですが、その原因は、「固定種」ではなく、「F1種」から育てたことも関与しています。

自宅ガーデナーは、ぜひ「固定種」を

ぜひ「固定種」の野菜を食べたいと誰もが思うところですが、残念ながら一般的な場所では販売されていないので、買うことができません。

「固定種」は、昭和初期までは一般的なものでしたが、現在では一部の農家や家庭菜園などでしか見ることができない貴重な存在になってしまいました。

つまり「固定種」の野菜は、自分で育てるしかないのです。

というわけで、自宅で野菜を育てるのなら、ぜひ「固定種」にこだわりましょう。

「固定種」は、自家採取ができるので、何年も採り続けるうちに「我が家の種」という愛着も湧いてきます。

安心安全な「固定種」の種を購入したいときは

野口種苗研究所(»ホームページはこちら)

〒357-0067 埼玉県飯能市小瀬戸192-1
Tel. 042-972-2478
Fax. 042-972-7701
ご注文関連(オンラインショップ担当者)seeds@noguchiseed.com

たねの森(»ホームページはこちら)

〒350-1252 埼玉県日高市清流117
TEL&FAX:042-982-5023
FAX:050-4462-2655
E-mail:info@tanenomori.org