オーガニックフードは天然の薬が豊富！

相変わらずのコロナ禍に加えてインフルエンザ！

そんな今、改めてオーガニックフードが見直されています。

近年の研究では、オーガニックフードは、栄養分だけではなく、抗酸化成分も豊富であることは報告されています。

抗酸化成分は、ファイトケミカルとも呼ばれ、私たちの免疫力を強化してくれます。

つまりオーガニックフードには、天然の薬が含まれているのです。

オーガニックフードを出来る限り摂り入れることによって、様々な病気のリスクを減らすことが出来るのです。

自然な土が育むオーガニック農産物は、栄養分が豊富

自然な土には、そこで育つ農産物のミネラルやビタミンを多くしてくれる微生物が豊富に存在します。そのことは、まだ農薬がそれほど使われていなかった時代と今の野菜の栄養分を比べると明らかです

たとえばほうれん草に含まれるビタミンCは、1950年と2020年を比較すると約５分の１に減少。鉄分は約７分の１へと、これまた激減しています。

ほかの野菜についても同様で、農薬や化学肥料にたよっている今の農産物は、結果的に、栄養分が大幅に乏しくなっていると言えるでしょう。

無農薬の農産物が多く作り出す、ファイトケミカル

オーガニックの野菜や果物は、栄養分が豊富なだけではありません。さらに抗酸化成分も豊富なのです。それは、農薬を使わないために、虫や細菌、カビなどの外敵におびやかされるので、自分を守ろうとして、ファイトケミカルという抗酸化成分を多く作り出すからです。

そんなファイトケミカルの例を挙げると、ブルベリーやナスに含まれるアントシアニン、お茶や紅茶に含まれるカテキン、トマトに含まれるリコピン、キャベツに含まれるスフェラファン、ニンニクや玉ねぎに含まれるアリシン、ごぼうに含まれるイヌリンなどがあります。

様々なファイトケミカルは、ヒトの体の中では作ることが出来ないものですが、食べることによって、免疫システムを強化することが出来るのです。

スーパーに並ぶ野菜や果物は、見た目はきれいですが、農薬や除草剤（ラウンドアップなど）、防カビ剤などを使って育てられているため、外敵から防御する必要がないため、ファイトケミカルの含有量もぐんと少なくなってしまいます。

ガンを予防する抗酸化成分、サルベストロール

オーガニックで育てられた野菜や果物の皮には、よく黒い斑点があります。たとえば無農薬のみかんの皮にもよく見られます。そのようなみかんは、スーパーでは販売品からはじかれたり、わけあり商品になってしまうところ。

しかし実はこの黒い斑点は、ヒトの体にとってとても価値あるサルベストロールなのです。

サルベストロールもまたファイトケミカルの一種で、近年、とくに脚光を浴びている成分です。

サルベストロールを発見したのは、イギリスの医薬品化学者であるゲリー・ポッター元教授。

サルベストロールにがん細胞のアポトーシス（細胞死）を誘導することを発見したのです。

ガンには細胞には「CYP1B1」という酵素が大量に発生することがわかっていますが、サルベストロールは「CYP1B1」酵素によって活性化されると、抗がん物質となってがん細胞を排除する働きをするのです。従来の抗がん剤は、がん細胞だけでなく正常な細胞までも攻撃してしまうため副作用の不安があったのですが、サルベストロールは、正常な細胞には影響がないことから、天然の抗がん剤として注目されているのです。

最近は、サルベストロールのサプリメントも出ていますが、とても高価です。であれば毎日の食事でオーガニック農産物をしっかりと摂取したいもの。サルベストロールの含有量を考えるのなら、無農薬のものであることに加えて、旬のものを選んでください。

サルベストロールを多く含む野菜をあげると、ニンニク、キャベツ、ブロッコリー、ニンジン、小松菜、玉ねぎ、アスパラガス、ゴボウ、セロリ、パセリ、ソラマメなどに。サルベストロールは熱に強いので、サラダだけでなく様々な調理法で野菜料理を楽しむことが出来ます。水に溶けやすい特徴もあるので、茹で汁が無駄にならない野菜スープなども良いですね。

果物では、イチゴ、ブルベリー、リンゴ、ぶどう、イチジク、レモン、オレンジ、洋ナシ、ラズベリーなどになります。とくに皮にも多く含まれているので皮ごと食べてください。

ハーブにもサルベストロールが多く含まれています。ルイボス、パクチー、バジル、ローズヒップ、シソ、タイム、カモミール、ミントなど。毎日のティータイムやハーブ料理で摂り入れましょう。

サルベルトロールが私たちに教えてくれること。

無農薬の野菜、果物には、貴重な天然の薬であるファイトケミカルやサルベストロールが豊富に含まれています。私たちが考えている以上に、自然は、私たちの健康を配慮し、多くの恵みを与えてくれているのです。

しかし私たちは、そのことに気づかないまま、ただ見た目や便利さのみ追い求めてきました。その結果、以前はなかった様々な疾患や不治の病と闘い続けることになったのではないでしょうか？

改めて自然のルールに沿ったモノ作りやライフスタイルを見直すとともに、自然の知恵に敬意を払うことの大切さを思わざるを得ません。