汗ばむ夏、天然繊維で心地よく!
合成繊維は、素肌の健康にとっても問題
衣服を買うときは、まずはデザインや色が気になりますが、実はもっとこだわってほしいのが素材です。
ポリエステルなどの合成繊維は、肌に触れると、肌を乾燥させ、くすみや痒みになったりします。また通気性が悪いので、特に夏は、不愉快な湿気やあせもの原因になります。
素肌の健康を考えると、衣類もやはり昔ながらのコットン、シルク、ウール、麻などの天然繊維を使ったものがベストです。とりわけ直接肌に触れるインナー類は、天然素材にこだわりたいものです。
合成繊維ポリエステルによって、世界各地に衣服のゴミ山が出現
残念ながら、最近は、ポリエステル繊維の衣服があふれています。
ポリエステルのほかによく使われる合成繊維としてはアクリルやナイロンなどがありますが、これらの合成繊維は、軽くてシワになりにくい、丈夫などの便利さゆえに使われてきました。
でも合成繊維は、石油から作り出されるもので、素肌の健康にとって不安があるばかりではなく、自然界でいつまでも分解しないという問題があります。
最近は、海洋プラスチックゴミ汚染が注目されていますが、地上でも衣類のゴミ山というもう一つの環境汚染が浮上してきています。
近年、衣服のゴミ山がアフリカ、アジア、南米など、世界各地に出現して問題になっていますが、それは合成繊維から作られたものだからなのです。
衣類のゴミ山では、化学物質の作用によって発熱し、火災などが発生することもよくあります。その際、火の回りは早く、有毒ガスも発生します。
大量に農薬を使うコットン栽培もまた環境汚染に
ところでコットンというと、確かに天然繊維なのですが、実は現在のコットン栽培においては大量の農薬が使われており、これまた環境汚染になっています。
最初に土壌は化学薬剤で消毒し、コットンの種にも防腐剤処理をします。栽培時には、雑草を駆除するために除草剤(ラウンドアップなど)を頻繁に散布します。さらに収穫時にも枯れ葉剤を散布することによって、葉や茎を早めに枯らして効率よく作業が出来るようにします。
枯れ葉剤は、ベトナム戦争時(1955年~1975年)にアメリカ軍が散布し、戦後、ベトナムに数多くの身体障害がある子供たちが誕生したことで知られています。
農薬は、農産物を虫から守り、重労働を軽減してくれる有難いものと考える人たちもいますが、結果的には作業する人たちの健康を脅かします。さらには地球環境をも傷つけ、もともと地球に棲んでいた多様な生物まで絶滅に追いやっています。
一般的なコットン製品は、収穫後も化学薬品まみれで製造
収穫後も一般的なコットン製造では、数々の化学薬品が使われています。
まず紡績するときの補助剤を使い、次の布地の加工には、漂白剤、化学糊、化学染料、防腐剤、柔軟剤などなど、いずれも石油から作られた化学薬剤が使われています。
つまり一般的なコットン布地のしっとり感や柔らかさは、石油化学薬剤のおかげです。さらに製造段階で使われた化学薬剤は、工業排水とて大量に河川や海に流れ出て、これまた環境汚染を招きます。
一般に水道は、河川を水源としていることを考えると、コットン製造時に使われている化学薬剤の使用は、私たちの健康をも脅かすことになります。
素肌と健康と環境を守るオーガニックコットン
そんな従来の綿花栽培やコットン製品の製造法に疑問を持ち、昔ながらの農薬を使わない栽培法や製造法こだわっているメーカーもあります。
無農薬で育てたコットンを使うだけではなく、製造時においても、漂白剤や柔軟剤、防腐剤などの化学薬品を使わずに製造されている製品もあり、近年、安心安全なオーガニックコットンとして注目されています。
ぜひ毎日使うタオルや衣類などは、オーガニックコットン製品にしませんか?
オーガニック栽培、そして化学薬剤を一切使用していないオーガニックコットン製品は、嬉しいことに、ふんわりとしてとてもやさしい風合いです。なるほど「私の素肌も喜んでくれるはず」と納得することでしょう。
オーガニックコットン製品を使うことは、水や自然環境を守ることにもつながります。
「オーガニック生活便」では、オーガニックコットン、シルクなど、天然繊維のインナーをお取り扱いしています。汗ばむ夏を心地よく過ごすためにも、繊維製品の素材を見直してみませんか??