夏の洗いすぎは、秋の乾燥肌の原因に

夏の洗いすぎは、秋の乾燥肌の原因に

夏は日差しが気になって、あれこれとスキンケアをしていたのに、秋になった途端にひどい乾燥肌に! おまけに髪の毛もパサパサになってボリュームもない!

こんな経験がありませんか。

秋の乾燥肌の原因は、思いもかけないところにひそんでいます。

それは夏の間の洗いすぎです。

洗いすぎに注意することで、秋の素肌や髪がぐんと変わってきます。

夏のスキンケアとヘアケアのポイントについて知っておきましょう!

肌や髪にダメージを与える合成界面活性剤

とにかく汗ばむ季節。

夜のお風呂だけではなく、寝起きの朝、そして昼間にもシャワーを浴びたくなります。

でもそんなときに注意したいのが洗浄成分による洗いすぎ。

まずはボディソープやシャンプーに配合されている洗浄成分をチェックしてください。

もし洗浄成分として、ラウレス硫酸ナトリウム、テトラオレイン酸ソルベス-60、コカミドプロピルベタイン、そのほかの合成界面活性剤が使われていれば、秋には肌はカサカサと粉を吹いたような肌に、そして髪はパサパサした細い髪になってしまいます。

合成界面活性剤の特性は、「たんぱく質変性作用」。

表皮を溶かして肌の奥に浸透します。そのため肌につけたときにヌルヌルとし、すぐに水で洗い落とすことができません。いわゆる「泡切れ」が悪いのです。

シャンプーの場合、合成界面活性剤は、髪を包んでいるキューティクルを溶かしていくので、使い続けるうちに、艶がなくパサパサした、細い髪になっていきます。当然ながら頭皮も溶かすので、フケや抜け毛が増えます。

夏の間はどうしても体や髪を洗う回数が多くなってしまいますが、そのたびに合成界面活性剤入りのボディソープやシャンプーを使っていれば、秋には肌や頭皮そして髪にはっきりとしたダメージがあらわれます。

ボディソープやシャンプーの洗浄成分をチェックしよう

ボディソープやシャンプーの成分をチェックするなら、合成界面活性剤の種類は、3000種類以上と多いので、「JOCAオーガニックコスメ辞典」などを参照してください。または「日本オーガニックコスメ協会」のサイトにも成分辞典があります。

ぜひ洗浄成分は、合成界面活性剤ではなく、石けんをベースにしたボディソープやシャンプーを選んでください。石けんの場合は、その成分表示は、「石けん素地」や「水酸化Na(ナトリウム)」、「水酸化K(カリウム)」です。ちなみに「水酸化Na」は固形石けん、「水酸化K(カリウム)」は、液体石けんになります。

ホテルや宿泊先のシャンプーやボディソープに注意

夏は旅行に出かけることも多いと思います。その際、ホテルや宿にあるシャンプーやボディソープを使うことになりますが、ほとんどが合成界面活性剤の洗浄成分です。多くのホテルが大量販売を常とするメーカーから仕入れをしているからです。

また普段、合成シャンプーを使っている人の場合、石けんシャンプーを使うと、すでにキューティクルが消失しているため、きしみ感がひどくなります。

キューティクルがちゃんとある髪であれば、石けんシャンプーでそれほどきしむことなく洗うことができます。

しかし今はほとんどの人が合成シャンプーを常用しているため、キューティクルが溶かされボロボロになっている状態の髪になっており、石けんシャンプーはきしみ感が強く感じられます。

そんなこともまたホテルや宿では、石けんシャンプーを置くことはほとんどない理由になっています。

夏のスキンケア&ヘアケアのポイント

夏のスキンケアのポイントは湯洗いです。

たとえナチュラルな石けんであっても、洗いすぎは慢性的な肌の乾燥を招きます。

朝や昼間のシャワーは、洗浄成分を使わずに、水か湯洗いだけで済ませたほうが良いでしょう。

石けんやボディソープやでしっかり洗うのは夜だけにしましょう。

また髪は、週に一度か二度ほど、石けんシャンプーをして、そのほかの日は湯洗いをしてください。

湯洗いをすすめる理由は、肌にも髪にも、ほどほどの皮脂を残してくれるからです。

そうすると、適度の常在菌が生きられる環境が作られ、そのことで適度な保湿が保たれます。

紫外線は、適度に保湿がされているところでは、それほど大きな影響を肌に与えません。

水やぬるま湯であれば、一日のうちに何度も体や髪を洗っても問題はありません。

同じ石けんでも、とくに皮脂を取りすぎないオリーブ油を原料にしたものがおすすめです。髪を洗ってもそれほどきしまないので、髪が短い人や男性は、オリーブ石けん一個で体や髪を洗うのもいいでしょう。

また髪質によっては、石けんシャンプーで髪を洗うとどうしてもパサパサになるという人もいます。そんな人には、アーユルヴェーダのハーブシャンプーを使うことをおすすめします。

さらに夜の洗顔も、洗いすぎに気をつけて下さい。洗顔料を顔に伸ばしたら、ゴシゴシすることなく、軽くさっと撫でるようにして洗ってください。

UVクリームを使ったりメイクをしている日は、夜はどうしてもしっかり洗いたくなりますが、クレンジングまたはオイルで落としてから、さっと石けんで洗顔をしてください。

素肌に残っても問題のない紫草クリームやシアバターもUVケアになるので、それだけでUVケアをする日があってもいいでしょう。

秋になってにわかに乾燥肌が目立ってくるのは、気候のせいだけではありません。

たしかに涼しくなってくると、肌の皮脂分泌はぐんと少なくなりますが、それ以上に影響しているのは、夏の洗いすぎです。

夏の洗いすぎに注意するだけで、秋が到来したとき、肌も髪もいつもの乾燥に悩むことなく、しっとりとした潤いを保っていることでしょう。

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