ミネラル不足を招く食品添加物
「新型栄養失調」って何?
現代は、「飽食の時代」と言われながら、ミネラルなどが不足している「新型栄養失調」に悩む人が増え続けていますが、その大きな原因のひとつに食品添加物が挙げられます。
体が必要とする主なミネラルを挙げると、カリウム、カルシウム、鉄、マグネシウム、銅、亜鉛などがあります。
これらのミネラルは、骨や血液を作ったり、消化を促す腸内細菌や体を調節する酵素を助けたりします。ミネラルが不足していると、体が十全な機能を発揮することができなくなり、ストレスに弱くなるとともに、免疫力が低下します。
さらにミネラルの重要な働きとして、農薬や食品添加物などの有害物質を体から排出する作用があります。
何でもおいしくする、魔法の食品添加物「リン酸塩」
今、とくに体内のミネラル不足を引き起こしている食品添加物として「リン酸塩」があります。
「リン酸塩」は、ケーキやクッキーなどの菓子類、冷凍食品、ハムやソーセージ、漬物やかまぼことあらゆるところで重宝されています。「リン酸塩」を使うことによって、食品の色のきれいさ、ジューシーさ、ふんわり感、プリプリ感を保てるからです。
以前の特集では、化粧品には、一時的な付け心地を良くするために合成ポリマーが使われていることを書きましたが、食品の場合は、「リン酸塩」を使えば、簡単においしそうに見せられるのです。
ミネラル不足を招く「リン酸塩」
「リン酸塩」は、体内のミネラルと結びつきやすい性質があります。「リン酸塩&ミネラル」のかたい結合体になると、腸内細菌がミネラルを利用できなくなり、そのまま体から排出されてしまいます。そのために食事は十分摂っているのに、慢性的なミネラル不足に陥るのです。様々な加工食品に使われている「リン酸塩」ですが、ミネラル不足により、骨がもろくなってしまうおそれがあります。
原材料ラベルの後ろに隠れている「リン酸塩」
ミネラル不足の要因となる「リン酸塩」を避けたいとき、食品の原材料表を見れば表示してあります。しかし困ったことに、その名前が表示されないまま隠れていることもよくあるのです。
たとえば「膨張剤」、「pH調整剤」、「乳化剤」など、用途名で表示される食品添加物は、1種類ではなく、何種類もの食品添加物が隠れていることも珍しくありません。だから「膨張剤」とだけ書かれていても、実は塩化アンモニウムやメタリン酸ナトリウムなど10種類以上の食品添加物が使われていることも多いのです。
用途名の表記は、消費者に食品添加物が少ないような印象を与えることもできるわけです。
「膨張剤」、「pH調整剤」、「乳化剤」と表示される食品添加物には、「リン酸塩」が隠れていることがよくあるので要注意です。
サプリメントも頼りにならない
最近は、サプリメントで何種類ものミネラルを補うことも奨励されていますが、それにも様々な問題があります。体に吸収しにくい形のミネラルであったり、あるいはひとつのミネラルを大量に摂ることによって、かえってそのほかに必要なミネラルが摂れない状態になったりします。またサプリメントの防腐剤などの添加物も気になります。
ミネラル豊富な海苔やゴマは常備食に
体にとって必要なミネラルを守るためには、当然ながら食品添加物が多く使われている加工食品を出来る限り摂らないことです。最近はデパートやコンビニでのお惣菜が人気ですが、原材料は食品添加物のオンパレードというのが実態です。手軽さや便利さと引き換えに深刻な病気になる可能性があります。
またミネラルをいくつものサプリメントで補うよりは、もともとミネラルが豊富な食品を多く摂るほうがおすすめです。
とくにナッツ類や海藻類は、数多くの種類のミネラルを含んでいます。
手軽でミネラル豊富な常備食としておすすめしたいのが、ゴマと海苔です。サプリメントを摂るよりも、ぜひ海苔やゴマを毎日の食事で摂りましょう。
こだわりの海苔
有機栽培のゴマ
昔ながらの調味料は、体内にミネラルを増やす
ミネラル不足の現代人のために、とくにおすすめしたいのが、昔ながらの調味料を使うことです。醤油、味噌、酢など、時間をかけて発酵させた調味料には、豊富なミネラルが含まれています。
最近は、時間をかけずに促成する醤油や味噌も多いのですが、それらはミネラルの種類や量もわずかなものになってしまいます。しっかりとラベルを見て、ぜひ本物を選んでください。
また塩も99.9%が塩化ナトリウムの精製塩ではなく、ミネラル豊富な海水から作られた塩を使いましょう。
おすすめ商品
ラベルで見分ける、昔ながらの本物の調味料
- 醤油
原材料【丸大豆(国産)、小麦(国産)、食塩】、自然醸造であること。
原材料のラベルに、脱脂加工大豆、アミノ酸などが表示されている醤油は避けましょう。 - 酢
原材料【米】、原材料【リンゴ】、原材料【葡萄】、自然醸造であること。
本物の酢はいろいろな植物や穀物から作られます。
原材料のラベルに、アミノ酸、果糖ぶどう糖液糖、砂糖などが表示されている酢は避けましょう。 - 味噌
原材料【米、大豆(国産)、食塩】、自然醸造であること。
アミノ酸やかつおエキスなどが表示されている味噌は避けてください。