人にも環境にもやさしい
オーガニックの虫除けで快適な夏を!
殺虫剤は本当に虫だけに効くものなの?
暖かくなると虫の活動も活発になってきて、
殺虫剤や蚊取りの宣伝が目につくようになってきます。
一般に宣伝されている殺虫剤の有効成分は、主にピレスロイド系の成分です。
ピレスロイドは害虫の皮膚や口から入り、神経を麻痺させて虫を殺します。
ピレスロイドは石油精製過程で出てくる副産物「ナフサ」から作られた合成成分で、近年、農業用のピレスロイド系殺虫剤が家庭用の防虫剤にもよく使われるようになりました。
農業用にピレスロイド系殺虫剤が使われ始めてから、養蜂のミツバチの集団がいなくなる問題が浮上してきました。ピレスロイド系殺虫剤は、虫類の神経系に作用するので、ミツバチたちは方向感覚を失い、巣に戻れなくなってしまうのです。それと同じものが、家庭の防虫剤として使われているのです。
ピレスロイド系は、無臭なので、かなり高濃度になっても人は気づきません。これをタンスやクローゼットの防虫、お部屋の殺虫剤などとして、頻繁に家の中で使用しているということは、狭い密閉した場所で農薬を絶えずまき散らし、その揮発成分を吸っているということに! その結果、原因不明の体調不良や、喘息などのアレルギーに悩まされることとなり、より深刻化すると、「化学物質過敏症」を発症することにもなります。
さらにピレスロイドには、神経毒性作用もあるため、うつ病や精神不安定の原因にもなることが報告されています。たしかに防虫対策はできたけれど、自分や家族の健康や精神に問題が出てきたというのでは本末転倒です。
森から教えてもらった天然の虫除け「フィトンα」
緑の木々が生い茂る森に足を踏み入れると、なぜか爽やかさや、安らぎを感じます。
森が体をリフレッシュし、活力を養ってくれるように感じるかもしれません。その活力の源がフィトンチッドです。
フィトンチッドとは、植物が健やかに生き延びるために作り出した様々な成分。それが植物や微生物、昆虫、動物、人にいろいろな形で働きかけます。
植物に対しては、根から地中にフィトンチッドを出して、他の植物が自分の根の回りにはびこってくるのを防ぎ、自分のテリトリーを守る働きをします。
また害虫などに対しては、葉や幹をかじられないように、害虫の嫌いなフィトンチッドを作って身を守ります。
この植物のフィトンチッドの働きに目をつけたのが薬学博士、吉野俊雄氏。屋久島の原生林の空気に含まれているフィトンチッドを科学的に分析して「フィトンα」を開発しました。「フィトンα」は、30種類以上の植物の精油をお互いの長所を消し合うことなくブレンドすることで、防虫・抗菌効果を実現。同時にリラックス・消臭効果も得られるようにしました。つまり「フィトンα」は、人間には心地良いのに、虫にとっては苦手な環境を作り出してくれるのです。
「フィトンα」は、多くの植物がお互いに補い、共生している森林そのものをお手本にすることから生まれた、天然の防虫剤です。
「フィトンα」を利用した防虫剤
虫が嫌う植物で虫を寄せ付けない!
「フィトンα」のほかにも人間には良い香りなのに、虫が嫌う香りを発する植物があります。
<虫が嫌うハーブ>
レモングラス、ラベンダー、ローズマリー、ベルガモット、ニーム、ヒノキ、ヒバ、 スギ、月桃、ユーカリプタス、マリーゴールド、ティーツリー、ペパーミント、ゼラニウム
<虫が嫌うその他の植物>
クスノキ、ヒバ、スギ、ヒノキ、トウガラシ
これらの植物を蒸留して得られる精油などを組み合わせることによって、自然の成分だけで防虫ができます。
ただし、この植物の香りを抽出するのに、化学成分の溶剤を使っている場合があるので注意が必要です。一般に売られている自然成分100%という防虫剤でも、使用している植物が無農薬で育てられているか、精油が溶剤抽出かどうかなどの点を注意しましょう。