石鹸洗剤で慢性的な手荒れ改善!
慢性的な手荒れに悩んでいませんか?
「台所仕事をしないわけにはいかないから仕方がないのよね」とあきらめ気味の人も多いようですが、ほとんどの場合、その手荒れは、「台所仕事」が原因ではなく、「台所仕事」で使う「台所洗剤」が原因です。
というのも今や石油から作られた合成界面活性剤が台所洗剤の洗浄成分になっているからです。合成界面活性剤は、「タンパク質変性作用」があるため、手肌の細胞にダメージを与え、徐々に手肌の細胞を溶かして薄くしていってしまいます。
その結果、手や指がいつも赤かったり、痒かったり、ひどい場合は小さな擦り傷でおおわれたような状態になっています。あるいは、爪までがすっかり薄くなって反対側にそるまでの状態になっている人もいます。
いわゆる「主婦湿疹」と呼ばれる手荒れの原因も合成界面活性剤の仕業です。
植物由来に惑わされないで!
「手が荒れやすいので、手に優しい植物由来の台所洗剤を使っています」という人も増えていますが、これもまた要注意です。
というのも植物由来の台所洗剤と称していても、その洗浄成分が合成界面活性剤だからです。
台所洗剤で手荒れに悩む人が多いので、さまざまなメーカーが「手にやさしい」、「植物由来の台所洗剤」といった売り文句で台所洗剤を販売しています。
売り文句ではなく、台所洗剤に書かれている成分をしっかりと見てください。
現在、台所洗剤でよく使われているのが、「アルキル硫酸エステルナトリウム」、あるいは「アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム」、「直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム」などです。長い名前でなかなかおぼえにくいかと思いますが、「アルキル」、「硫酸」といった言葉を頭に入れておくだけでも合成界面活性剤を見分けやすくなることと思います。
もっと単純に言えば、長く、意味がわかりにくいカタカナ名が並んだ成分は、たいがい自然界にない合成成分です。というのも自然界にない合成成分は、石油化学が盛んになった近年になって人間が作り出したものなので、人工的な化学名がつけられているのです。
さらにややこしいことに昨今は、従来は石油で作られていた合成成分を、その一部をヤシ油で作ることによって、「植物由来」などと言っていることです。そのほうが消費者にとってイメージが良いからです。
たとえば「アルキル硫酸エステルナトリウム」ですが、以前はまるごと石油で作っていたのですが、最近では「アルキル」の部分のみ、ヤシ油から作っています。つまり植物と石油の双方を原料にして合成しているのです。
しかし丸ごと石油で作ろうと、一部植物で作ろうと出来上がった「アルキル硫酸エステルナトリウム」の性質は同じ自然界にない合成成分です。そのため同じように合成界面活性剤の「タンパク質変性作用」があり、手荒れの原因となります。
くれぐれも「植物由来」という言葉に惑わされないようにしてください。
合成界面活性剤は、手荒れだけではなく、体、そして環境にも問題
実は、こういった洗浄成分の問題は、たんに手荒れの問題に留まりません。合成界面活性剤は、肌を薄くしながら、肌細胞の奥にも浸透し、真皮を流れる毛細血管に到達して、体中のあちこちに運ばれてしまうからです。いわゆる「経皮毒」です。
体に入った合成成分は、とくに脂肪層が厚い場所に蓄積します。女性の場合は、胸や子宮周りです。もともと厚い脂肪層でおおわれた場所は、外部から保護するためなのですが、石油から作られた合成成分はかえってそのような場所に蓄積しやすいという性質があります。
昨今、女性の間に急増している乳がんや子宮周りの病気は、自然界にない人工的な合成成分が蔓延するようになった環境と深く関わっています。
さらに「アルキル硫酸エステルナトリウム」「アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム」、「直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム」などの合成界面活性剤の有害性は国も認めています。環境省が定める「PRTR法」で、人体と環境に有害な化学物質をリスト化した「第一種指定化学物質」515種類の中に入っています。そのような合成界面活性剤は使い終わって河川に流れ出ると、何十年も容易に分解しないまま、環境も汚染してしまうことがわかっています。つまり家庭で台所仕事をするたびに環境汚染物質を外に流すことになります。
手荒れ改善は、石鹸洗剤で
手荒れ改善をしようと思うのなら、台所洗剤は、合成界面活性剤を洗浄成分にしたものではなく、石鹸をベースにしたものを使うことです。石鹸は、「タンパク質変性作用」はなく、手肌を薄くしたりすることはありません。
実際に長年、手肌のあれに悩んできた人が、台所洗剤を石鹸に変えると、早い人では1週間ほどでその効果が表れてきます。傷口のようになっていた手肌が治り始め、赤みや痒みが徐々に改善し始めます。
慢性的な手荒れの原因は、「台所仕事」ではなく、「台所洗剤」だったことをはっきりと確認することでしょう。
石けんの台所洗剤は、成分を見ると、「純石けん分」「脂肪酸カリウム」、などと表示されています。
自分の体と環境を守るために、製品の売り文句ではなく、成分をしっかりとチェックする習慣をつけましょう!
「オーガニック生活便」おすすめナチュラルな洗剤&ハンドクリーム
手荒れのことを考えると、やっぱり石鹼の台所洗剤が安心です。
でも、石鹸だけではとれにくい汚れも存在します。
例えば頑固な汚れは重曹を使ってみましょう。またガラスのコップやシンクの曇りは、石鹸よりも、クエン酸やリタがきれいにしてくれます。リタは、最近、ヨーロッパで人気ですが、もともとインドで使われていた植物の実のサポニンです。
「台所仕事」もナチュラル素材を上手に使いこなせば、慢性的な手荒れ問題も解消でき、環境を汚染する心配がないのも嬉しいですね。
もちろんハンドソープやハンドクリームも成分をしっかりチェックしてナチュラルケアを心がけましょう。