化学物質が素肌と体を酸化(老化)させる

化学物質が素肌と体を酸化(老化)させる

「PRTR法」を知っていますか?

年々、増え続ける化学物質は、私たちの素肌にそして体に大きな影響を与えています。

とくに気になるのは、人体と環境に有害であることがわかっている化学物質が化粧品や洗剤にも使われていることです。

しかし現在、世界中のどこにも、有害な化学物質全般を禁止する法律はありません。日本でもただ各企業が化学物質の使用量と排出量を国に届け出る「PRTR法」があるだけです。

そのため消費者は知らないまま、日々、危険な化学物質を使い、そのために原因がわからない様々な不調や病気に悩まされているという現状があります。

自然界で循環しない化学物質

化学物質は、100年から200年も分解しないものも多く、そのため年々、化学物質は大気中に水中にそして土壌に蓄積して増え続けるばかりです。その影響は今や明らかな形となって表れており、以前にはなかったアレルギーやアトピー性皮膚炎、生活習慣病、そのほか各種の癌の増加と重なっています。

身近にある、危険な化学物質

「PRTR法」とは、政令で指定された法規で、環境省が管理運営をしています。世界的に人体や環境において有害と見なされている化学物質をリスト化して公表するとともに、ある程度の大きな企業に、使用量と排出量について報告することを義務付けています。

「PRTR法」では、人体と環境に有害な化学物質を「第1種指定化学物質」及び「第2種指定化学物質」としてリスト化しています。

「第1種指定化学物質」は、分解しにくく、蓄積性が高く、 長期毒性があることが明らかな化学物質です。現在、515物質が指定されています。

 この中には、発がん性の懸念が高いなど、特に深刻な障害をもたらす物質が、「特定第1種指定化学物質」として23物質も含まれています。

  「第2種指定化学物質」とは、広範な地域の環境中に残留し、人や環境、動植物に害を生ずるおそれがある化学物質です。こちらは現在、134物質がありますが、危険度は「第1種指定化学物質」のほうが高いと見なされているものの、後になって「第1種指定化学物質」の中に入るものもあります。

「PRTR法」の対象となっている化学物質のほとんどは、主に石油精製過程で出てくる余剰生産物ナフサを原料としており、農薬、プラスチック、塗料、撥水剤(PFAS)、そして化粧品や洗剤、香料など、家庭で使われる日用品にも多く含まれています。

現在、化学物質の蔓延によってアレルギーや各種の癌などが増加していますが、これを予防するには、危険な化学物質について消費者が知り、できる限りそれらを含んだ製品を使わないように努めることが必要です。

今回は、このリストにある身近な化学物質をいくつかお知らせします。

  • 洗剤やシャンプーに使われている合成界面活性剤
    • アルキル硫酸エステルナトリウム

      台所洗剤、洗濯洗剤に使われています。 (歯磨き、シャンプー、洗顔フォームになると、「ラウリル硫酸ナトリウム」と名称が変わります)

    • アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム

      台所洗剤、洗濯洗剤に使われています。 (シャンプー、洗顔フォームになると、「ラウレス硫酸ナトリウム」と名称が変わります)

  • 除菌剤
    • 塩化ベンザルコニウム

      もっともよく使われる除菌剤の成分です。

  • 化粧品の紫外線カット剤
    • セリウム化合物

      紫外線カット剤として使われるようになりましたが、2023年に「第1指定化学物質」に入りました。

  • コーティング剤
    • PFAS(ピーファス)

      フライパンのフッ素加工にコーティング剤としてよく使われています。きわめて分解しにくく「永遠の化学物質」とも呼ばれています。世界中でパウダー化したPFAS(ピーファス)が水質汚染を引き起こしています。

化学物質が環境中や体内に蓄積されれば、それは細胞を酸化させ、老化を早めたり病気のリスクを高めることになります。

当然のことですが、健全な地球環境があってこそ、人も健やかに生きていくことができます。今まさに自身と環境の健康を守り、一人ひとりが有害な化学物質について知り、それを含んだ商品を「買わないこと、使わないこと」そしてできる限り家庭から有害物質を排出しないことが求められています。

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