御屠蘇(おとそ)の中身は、美と健康の万能薬

御屠蘇(おとそ)の中身は、美と健康の万能薬

「元旦に御屠蘇を飲むと一年を健康に過ごせるなんて、そんなの迷信」、と思っている人も多いようですが、ちゃんと昔の知恵が活用されています。御屠蘇の生薬の中身はと言うと…、ウイキョウ(別名フェンネル)、チンピ(温州みかんの皮を乾燥させたもの)、桂皮(別名シナモン)、紅花(赤い色素にもなるもの)、そのほか甘草、桔梗、山椒、防風、白述など9種類の生薬がブレンドされています。甘草は、咳などを抑えたり、防風は発汗作用を促す、チンピは胃を健康に保ち、紅花は血をきれいにするなどなど、お正月の食べすぎ対策や風邪予防になる生薬が使われているのです。だからこれをお酒や味醂に漬込んで作る 「御屠蘇(おとそ)」は、素晴らしい薬用酒になるというわけです。
そういえば、御屠蘇の成分のひとつである山椒は、日ごろ、よく調味料として使われていますね。ぴりりと辛い山椒は、胃を健康にし、有害な菌などから内臓を守ってくれます。「一年を健康に過ごせますように」という願いを込めて飲まれてきた御屠蘇は、たんなる縁起担ぎではありません。御屠蘇を飲む習慣は、中国では唐の時代に始まり、それが平安時代の日本に伝わったと言われています。
御屠蘇に入っている生薬のうち、じつはオーガニックコスメによく入っているものがあります。たとえば甘草やチンピ。甘草の美容効果は肌荒れやくすみの予防、そして最近は美白成分としても注目されています。チンピは肌をなめらかにし、また肌の痒みを和らげてくれます。紅花は日本のルージュとして愛されてきましたが、これは血行を良くして唇の色そのものをきれいにする作用があります。からだにもいい植物が美容にもいいというのは、とても興味深いですね。

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