IFOAM(国際有機農業運動連盟)とは
IFOAM(アイフォーム)とは、International
Federation of Organic Agriculture Movements (国際有機農業運動連盟)の略称です。1972年にパリ近郊で設立され、以来、有機農業を普及に努めてきた世界最大の国際的なNGOとして知られています。
現在、本部はドイツのボン市にあり、世界116カ国以上の約770団体がIFOAMに加盟しています。構成メンバーは各国の小規模農家や有機農業団体、有機認証団体、コンサルタント、研究者、消費者、国際流通企業などです。
世界各国の有機農業運動の普及に努める
IFOAMの目的は、世界各国の有機農業運動をリードし、支援することです。そのために有機農業に関する知識や技術の交流を行い、有機農業に関する研究、教育活動、情報提供をするなどの活動を続けています。
具体的なIFOAMの活動としては、有機農業に関する国際会議を開催したり、雑誌「エコロジー&ファーミング」の発行(年3回)や、FAO(国連食糧農業機構)、UNCTAD(国連開発貿易会議)などの国際機関との協力、 IUCN(世界自然保護連合)などの他のNGOとの連携等を通じて、自然環境や生態系と調和した有機農業の普及に努めています。また世界各地で開催されるオーガニック製品の展示会などイベントへの参加協力を通じて、オーガニックの信頼性をアピール。さらに世界の有機農業とオーガニック市場に関する出版活動を通じて、有機農業発展のための情報提供に取り組んできました。
有機認証の世界基準を作ったIFOAM
IFOAMは、ISO(国際標準化機構基準)から公式の基準設定機関として認定されています。
IFOAMが策定した有機認証の基礎基準と、有機認証団体を認定する認定基準は、世界各国の政府や有機認証基準を構築するための国際ガイドラインとして尊重されています。
日本の有機認証制度もIFOAMの基礎基準から作られる
2001年に施行された日本の有機認証制度は、国際食品規格委員会(コーデックス委員会:FAOとWHOにより設立)が1999年に発表したもうひとつの国際的なオーガニック基準である「コーデックス有機ガイドライン」をベースにしています。このガイドラインもIFOAMのオーガニック基礎基準を参考として策定されました。IFOAMはコーデックス委員会の公式なオブザーバー資格を持ち、有機ガイドラインの策定過程からその後の定期的な改訂にも関与しています。