自家農園の有機グァバから生まれたオーガニックコスメ
高知大学協力のもとグァバ葉を研究。グァバ葉に数多くの美容効果があることから自家農園で栽培した有機グァバ葉を使ったコスメを開発しました。
コスメブランド「天海のしずくオーガニック」は、開発者・西川きよさんが 高知大学との共同研究によってグァバの美容効果を証明したことから誕生しました。
西川きよさんが、化粧品を作ろうと考えたきっかけは、長男の隼平さんが、生まれて3か月の頃にアトピー性皮膚炎と診断されたことでした。西川さん自身も肌が弱いこともあり自分で使える美容製品を作りたいと、1999年に「有限会社アフロディア」を立上げ、美容サロンも開業しました。
それから数年後のある日、病院の看護師長さんから、「グァバ茶で痩せて、高血圧症も克服した」という話を聞きます。すでに当時 22 歳になっていた隼平さんは、高知県でグァバを無農薬栽培している農家のもとへ行き、1年間修業をしました。農家から譲ってもらった在来種の苗を20aの自家農園に定植し、2011年の夏至の日に「南国にしがわ農園」を創業しました。
まもなく西川さんは、高知大学と協力して自社で育てたグァバ茶の研究を始めます。そして自家栽培のグァバ葉は、糖質と脂質の吸収抑制効果が特別に高いためにダイエット効果があること、総ポリフェノールの含有量も多いために生活習慣病予防になることなどを確認し、学会で発表しました。
次に西川さんは、グァバ葉エキスのスキンケア素材としての美容効果の研究に取り組みます。800時間におよぶ実験を経て、2回目の学会発表をしました。
グァバ茶には、実に数多くの美容効果があります。
メラニン生成抑制による美白効果、ヒアルロン酸分解抑制による保湿効果、エラスチン分解抑制による抗シワ・たるみ などなど。「結果が思った以上に良くて、嬉しかったですね」と、西川さんは、研究の成果を振り返ります。そして自家農園、高知大学、日本漢方医薬研究所が連携して、コスメブランド「天海のしずくオーガニック」を設立しました。
自社の「南国にしがわ農園」は、標高400mにあり、生活と農作業は谷川の水でまかなっています。西川さんは多様な生態系を大切にし、自然栽培を貫いており、虫は一匹一匹、手で取り除きます。
自家農園は、障害者の就労支援事業所 でもあり、現在16名の障害者スタッフが働いています。
「380本の木に名前をつけ、一本一本声をかけながら収穫しています」。
「天海のしずくオーガニック」は、「何となくオーガニック」ではないと、西川さんは強調します。「科学的な裏付けがある、確かな効果があるもの」。
そのいっぽうで育てる方法は、手作業を尊び、「出荷するグァバ葉は一枚一枚 ていねいに亀の子たわしで洗います」。
現代的な研究と愛情のぬくもりが絶妙なハーモニーを奏でるオーガニックコスメです。
有機JASとは、農林水産省の日本農林規格です。 そのために以下のように生産方法だけでなく貯蔵や輸送など取り扱い全てに関して細かく厳しい基準が求められています。
高知県にある自家農園「南国にしがわ農園」は、このような厳しい基準をクリアし、2013年9月27日に農林水産省・有機JAS認証を受けることができました。