天然素材のロウソクでリラクゼーション -蜜ロウソク-
色も香りもいろいろ、自然の賜物「蜜ロウ」
蜜ロウ(ビーワックス)は、ミツバチから作られます。花の蜜をたくさん食べたミツバチは、蜜をからだの中でハチミツに加工し、その約10分の1をロウに作り変えます。ミツバチは、そのロウで六角形の巣を作り、中にハチミツを入れ貯蔵するのです。こうしてできたミツバチの巣を、お湯で煮て溶かし、汚れを取るためにろ過して精製されたものが、蜜ロウです。
ミツバチが食べる花の蜜や花粉、その季節によって、ハチミツの色が変わり、そのハチミツから作られる蜜ロウの色も巣の色も、ハチミツの色に伴って変わります。
蜜ロウは、ハチミツと同じように、季節や花が変わると、色も香りも変わるという、自然がそのまま活かされたものなのです。
それまで輸入されてきた蜜ロウが国内で生産できるようになったのは、明治初期でしたが、同じ頃、石油を原料とした「パラフィンロウソク」が普及し始めたため、「蜜ロウソク」はあまり作られませんでした。販売されているものは、欧米から輸入されたものがほとんどです。
お菓子にも使われるなど、安心素材
蜜ロウにはビタミンB群が豊富で、保湿・柔軟効果があり、酸化しにくく長期保存できるという利点があります。
さらに、フラボノイド、プロポリスも含まれ、殺菌効果もあるという優れものです。それらの効用を活かし、リップクリームやハンドクリームなどのスキンケアや、切り傷、火傷の治療にも使用されています。
ハチミツと同じように、蜜ロウも食べられるので、カヌレなどお菓子の仕上げのコーティングやガムにも使われています。
また、赤ちゃんが口に入れても大丈夫なので、おしゃぶりや木工玩具の仕上げワックスに使用している玩具メーカーもあります。そのほかに私たちの周りでも、絵画や写真の額やクレヨン、床ワックス、植物の接ぎ木、コンピューターの高周波回路部品の接着などにも使われています。
豊かな香りとマイナスイオンを醸し出す炎
蜜ロウから作られる蜜ロウソクは、欧米では「ビーワックス・キャンドル」と呼ばれ、セレブを中心に愛好者が多いことで知られています。
季節や花によって香りや色に変化が現れる蜜ロウを原料とした蜜ロウソクも、もちろん香りと色の違いがあります。その自然の香りは、やさしいほのかな甘さを漂わせるものから、力強さを感じる濃厚な香りまでさまざまで、いずれもアロマ効果があります。
実際に、蜜ロウソクを焚くと、空気の洗浄作用とマイナスイオン発生作用を起こし、心身ともにリラックスします。ナチュラルなリラックス効果は、残念ながら多く出回っているパラフィンロウソクには期待できません。蜜ロウソクに秘められた計り知れない自然の力は、めまぐるしい忙しさのなかで乱れがちな心のバランスを穏やかに整えてくれます。